同じ場所に建立された石碑や関谷兵長の木碑のみ残る(2024.5撮影)

 レイテ島の戦い激戦地・リモン峠の「ブレイクネックリッジ」と呼ばれた稜線に、フィリピンへの渡航が可能となった当初から第1師団の木製の慰霊碑が建立され何度も建て替えが行われていました。しかし、近年台風の襲来により慰霊碑を覆う「ニッパ」と呼ばれる建屋が毎年のように破壊されており、筆者も2019年渡航時に行政へ修繕を依頼しましたが、これも台風により倒壊してしまいました。

 第1師団長 片岡中将のご意向により、参拝者がいなくなれば自然と失くなる木製の慰霊碑がこれまで建立されており、遂にその時が来てしまいました。

かつて存在した慰霊碑

かつて石碑の右隣に建屋があり、第一師団戦没者英霊之碑や卒塔婆があった(2016年撮影)

第一師団戦没者英霊之碑

※ 木製の慰霊碑は何度も建て替えられており、2016年参拝時は古い碑と新しい碑が存在していた

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2020年頃埋設された慰霊碑(2016年撮影)
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2023年頃消失した慰霊碑(2016年撮影)

地蔵尊

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その他 卒塔婆など

卒塔婆
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故陸軍少尉大谷純
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故内海治郎二十二才 レイテイ島に永眠す
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現存する慰霊碑(2024.5時点)

佐倉歩兵第五十七聯隊 陸軍兵長関谷章吾命

祈る 永遠の愛 永遠の平和

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鎮魂

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位置情報

所在:カポーカン, リモン地区, ブレイクネックリッジ・ジャパニーズシュライン/Break neck ridge Japanese shrineCapoocan, Brgy.Lemon
座標:11°18’08.0″N 124°34’04.8″E

訪問手段

バスやバンに乗車しブレイクネックリッジへ

 レイテ島の幹線であるタクロバン-オルモック間を結ぶバスもしくはバンへ乗車し、乗務員やドライバーに目的地を聞かれた際「ブレイクネックリッジ・ジャパニーズシュライン, バランガイ・リモン,カポーカン」と伝える(乗務員や付近の乗客がが覚えているとドライバーへ知らせてくれる場合があります)。

タクロバンから

  • タクロバン市内の各バンターミナルにてオルモック/Ormoc行きのバンに乗車
  • “Tacloban Transport Terminal” にてオルモック/Ormoc行きのバスに乗車

オルモックから

  • オルモック市内の各バンターミナルにてタクロバン/Tacloban行きのバンに乗車
  • “Ormoc Transport Terminal” にてタクロバン/Tacloban行きのバスに乗車

慰霊碑付近で下車

 峠の頂上からオルモック方面へ200m下った場所に慰霊碑建立地へ上がる階段があり、2023~24年頃に鳥居が建立されました。この鳥居の写真を乗務員やドライバーへ見せる事で、より確実に目的地を伝えやすいです。タクロバンからオルモックへ向かうバスに乗車した場合は、進行方向左側の斜面にあります。

LemonnPass top
2016年撮影
LemonnPass top2
2016年撮影

 また、タクロバンから訪れる際は峠の頂上の手前からリモン地区/Brgy.Lemonに入ります。このマーカー付近に慰霊碑の管理者の家があります。

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Welcome to Brgy.Lemonのマーカー

リモン峠訪問時の注意事項

  • リモン峠周辺は台風の影響で土砂崩れが頻繁に起こっています。雨天時は特にお気を付けください。
  • 各所で道路上に犬がたむろしており、絶対に近づかないでください。
2017.12の巨大台風通過後

巡拝の様子を投稿しています

リモン峠慰霊碑参拝の様子も投稿しています、ご参考ください。

 リモン峠・第一師団の慰霊碑への訪問手段を解説致しましたがいかがでしょうか。ご不明点・ご質問がありましたらコメント欄よりお寄せください。日々アップデートしてまいります。

また、ネットショップにてガイドブックも頒布しておりますので、よろしければ巡拝にお役立てください。

ネットショップ